ゴルフクラブのリシャフト(ヒートガンを使用)
- 2018.08.26
- DIY
リシャフトが自分でできるようになれば、DIYの幅も広がります。
難易度はシャフトによって異なります。
1.スチールのシャフト抜き 難易度低
2.スチールのシャフト挿し 難易度低
3.カーボンのシャフト抜き 難易度高 ※プロでないと難しい
4.カーボンのシャフト挿し 難易度低
シャフト抜きは、接着剤が熱に弱いという特徴を使って、加熱することでシャフトを抜くのですが、カーボンシャフトも熱に弱いので、接着剤が弱くなる前に、カーボンシャフトがダメになる場合もあります。
私は、カーボンシャフトでも抜けるように万力とヒートガンを用意しましたが失敗することが多く、カーボンシャフトのシャフト抜きはあきらめて、「つるや」に頼むことにしています。
「つるや」のシャフト抜きは、1650円でやってくれます。
用意するものは以下の通りです。
・ドライヤー 家庭用
・ヒートガン1800W 2000円
・カッターナイフ 110円(100均)
・ラジオペンチ(細長いタイプ) 110円(100均)
・やすり 110円(100均)
・鋼線ブラシ(10mm) 300円
・ネイルリムーバー 110円(100均)
・軍手 110円(100均)
・接着剤(メタルロック) 800円
・プライヤー(ソフトタッチ) 1200円
・ソケット 50円~
① 最初にドライヤーでソケットを温めます。
ドライヤーでソケットを温めることで柔らかくなるので取り外しやすくなります。
ヘッドとソケットの隙間にカッターナイフの刃を入れて、グリグリとするとソケットを取り外すことができます。なかなか取り外せない場合は、あきらめてソケットをカッターナイフで切ってください。
② ヒートガンでヘッドのホーゼルを加熱します
熱風の温度が高くなるように、ヒートガンの吹き出し口は、1番口径が小さいものを付けてください。
そして、表、裏など全体を熱するのがポイントです。
③ ヘッドからシャフトが抜けました。
スチールシャフトの場合は、ホーゼルを加熱しながらグリップを回していけば、接着剤が劣化したタイミングでシャフトが回るようになります。
④ ヘッドのホーゼルを清掃します。
ワイヤーブラシを使ってヘッドのホーゼル内に残った接着剤やシャフトのかすなどを取り除きます。
当初はヤスリを使ってホーゼルを掃除していましたが、鋼線10mmのブラシを使うと早くキレイに掃除ができます。
⑤ ヘッドを抜いたら測りで重量を測っておきます。
⑥ GolfClassic(日本文化出版株式会社)のヘッドデータと比較します。
私のスイングには、重心距離が長く、慣性モーメントが大きいクラブが合っています。
GolfClassicには、クラブヘッドの情報が載っていて、ゴルフクラブを選ぶ際に非常に参考になります。(月刊誌としては2020年に休刊になってしまいましたが、2021年に完全保存版が1冊でています。)
⑦ 交換するシャフトにソケットを装着する
このとき、ソケットがキツイくらいが丁度良いです。ソケットは接着剤ではなく、サイズがキツイくて止まっています。
ソケットの口径ですが、ウッド用は 0.335(8.5mm) と 0.350(8.9mm)の2種類があり、
アイアン&パター は 0.355(9.0mm) と 0.370(9.4mm)の2種類がありますが、9.2mmや9.3mmなど少しの違いでキツ過ぎたり、ユル過ぎたりするので、事前に何種類か買っておくと良いと思います。
⑧ プライヤー(ソフトタッチ)でシャフトを挟み、ゴム製ハンマーでソケットを移動させます。
⑨ シャフトの先端をヤスリ掛けします。
中古のシャフトであれば、先端のメッキが剥がれていますが、新品の場合は接着強度を高めるためにヤスリ掛けをしておきます。
⑩ ネイルリムーバーでシャフトとホーゼル内の油汚れを取ります。
⑪ ヘッドにシャフトを装着します。
ヘッドとソケットの隙間が少しできるのが丁度よいです。
シャフトの口径が細くてガタつく場合は、接着剤にアルミ粉を混ぜる必要があります。
⑫ 接着剤を用意します。
今まで100本以上をリシャフトしてきて、アラルダイトとメタルロックを使っていましたが、アラルダイトが2018年に劇物指定で販売中止となったので、メタルロック一択となっています。
クラブのヘッドが抜けて人に当たった場合、ケガをさせる可能性があるので、いい加減な事をしないということを自分に言い聞かせています。
今まで使用してきた接着剤は以下の通りです。
アラルダイト :強度、使い勝手とも良いが、2018年に劇物指定で販売中止
アラルダイトラピッド:急速硬化するが、強度がやや弱い
コニシEセット :安くてホームセンターで買えるが、強度が不足
メタルロック :強度、使い勝手ともに良い
⑬ 接着剤の2液を混合します。
メタルロックの場合も同様です。
もし、シャフトとヘッドのすき間が大きい場合は、接着剤にアルミ粉をまぜます。
アルミ粉は、缶ビール、缶チュウハイなどをやすりで削って作ります。
そして、接着剤にアルミ粉を均等にまぜて使います。
⑭ 接着剤をシャフトとホーゼルに塗ってから、シャフトをホーゼルに挿します。
その後、半日程度経って、接着剤が固まってからホーゼルとソケットの隙間が無くなるように、プライヤー(ソフトタッチ)とゴム製ハンマーを使い、少しずつ隙間を埋めていきます。
ソケットの動きが悪いようなら、ドライヤー等で温めてから作業を続けます。
お疲れさまでした。
寒い時期は、確実に硬化させるためにコタツに一晩入れておくのをお勧めします。
【バーナーについて】
屋外で作業する際は、風に強い岩谷のジュニアバーナーをお勧めします。
ヒートガンと比べて強力ですが、ピンポイントで加熱できないのと、ホーゼルに焦げ跡が付く場合があるのが欠点です。熱量不足でヒートガンで外せない場合に試してみてください。
カーボンシャフトを抜く場合は、まっすぐに抜かないとシャフトがダメになるので、シャフト抜き器が必要です。
バネの力で抜くことができる、SANKO製が一番人気があるようです。
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